先日、あるクライアント様よりホームページリニューアルの依頼をいただきました。現状を確認したところ、使用されているWordPressのバージョンが8年前のものであることが分かりました。
このように、WordPressが長期間更新されていないケースは決して珍しくありません。しかし、古いまま放置されたWordPressには大きなリスクが潜んでいます。
なぜ古いWordPressが危険なのか?
1. セキュリティリスク
WordPressは定期的にセキュリティパッチをリリースしていますが、古いバージョンを使用している場合、既知の脆弱性が修正されず、悪意のある攻撃のターゲットになりやすくなります。
2. プラグインやテーマの互換性問題
WordPress本体の更新に追従してプラグインやテーマも更新されています。そのため、古いWordPressでは最新のプラグインやテーマが動作しない、あるいは予期せぬエラーが発生する可能性があります。
3. SEOやパフォーマンスへの悪影響
古いWordPressでは、現在の検索エンジンやユーザー体験の基準を満たさない場合があります。モバイル対応や速度の最適化が不足しているため、検索順位の低下やユーザー離れを引き起こす可能性があります。
Disable WordPress Core Updates の危険性
今回のリニューアルでは、WordPressのコアアップデートを無効化する「Disable WordPress Core Updates」というプラグインが導入されていました。つまりWordPressを更新しないようにするプラグインです。それが原因で、様々なリスクが発生することがあります。このプラグインは便利なように見えますが、以下の点で危険です。
- 自動更新が無効化される
重要なセキュリティパッチが適用されず、サイトが攻撃にさらされるリスクが高まります。 - 管理の怠慢を助長
クライアントが更新作業を意識しなくなるため、サイトが古いまま放置されるケースが増えます。 - 将来的な対応が困難
長期間更新されていないサイトを最新バージョンにアップデートする際、エラーや互換性問題が多発し、大規模な修正が必要になることがあります。
また、このプラグインは「バージョンが最新です」という表示がWordPressの管理画面に出ます。
当社の対応
当社では、こうしたリスクを防ぐため、以下の管理方針を行っています。
1. 権限管理の明確化
クライアント様には、通常、投稿や編集に必要な投稿者権限でログインしていただきます。また、当社は管理者権限でログインし、WordPress本体やプラグインのアップデート、サーバーメンテナンスを定期的に行います。
2. 不要なプラグインの排除
必要最低限のプラグインのみを使用し、可能な限りコードで対応することで、サイトのパフォーマンスとセキュリティを向上させています。
3. 管理画面のカスタマイズ
管理画面で不要なメニューを非表示にし、操作ミスを防ぐためのカスタマイズを行っています。これにより、クライアント様が直感的にサイトを運用できる環境を提供します。
4. 定期的なバックアップ
アップデート前には必ずバックアップを取得し、万が一のトラブルにも迅速に対応できる体制を整えています。
クライアント様へのお願い
WordPressを安全に運用するためには、定期的な更新と保守が欠かせません。当社では、クライアント様が安心してサイト運営を行えるよう、全力でサポートいたします。
もし、「サイトが古いままになっている」「最近更新をしていない」といったご心配がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。リスクの診断や、最適な運用方法をご提案させていただきます。
WordPressの定期的なメンテナンスは、サイトの安全性と成長のために欠かせない作業です。当社はクライアント様の大切なウェブサイトを守るため、常に最善の方法でサポートを提供しています。