GPTsは、OpenAIが2023年11月に発表したChatGPTの新機能であり、正式には「カスタムGPT」の略称です。プログラミングの知識がなくても、ユーザーは自分だけのオリジナルChatGPTを簡単に作成でき、日常の業務や特定の目的に応じて柔軟にカスタマイズできます。以下にGPTsの特徴や利点、具体的な活用方法についてさらに詳しく説明します。
1. プランと料金
- GPTs機能を利用するには、有料プランである「ChatGPT Plus」(月額20米ドル)または「ChatGPT Enterprise」に加入する必要があります。無料プランではGPTs機能は提供されていないため、少なくとも月額20米ドルが必要となります。
2. 主な機能と特徴
GPTsには、以下の3つの主な特徴があり、これらによりChatGPTを個別にカスタマイズし、幅広い活用が可能となっています。
a. ノーコードでオリジナルのChatGPTを開発
- GPTsの最も大きな特徴は、プログラミング不要で自分だけのChatGPTを作成できることです。例えば、会話形式での設定やファイルのアップロードなど、直感的で分かりやすい操作により、誰でも短時間でチャットボットの開発が可能です。
- エンジニアやコーダーの協力が不要なため、専門的な知識が少ない企業や個人でも、技術的なサポートを受けずに独自のAIアシスタントを構築でき、コスト削減にも貢献します。
b. GPT Storeでの共有と公開
- GPTsを活用して開発したChatGPTは、他のユーザーと共有できるだけでなく、GPT Storeを通じて公開・販売することも可能です。公開範囲は「私だけ」「リンクを持つ人のみ」「公開」の3種類から選択できるため、プライバシーや用途に応じた設定が柔軟に行えます。
- GPT Storeには他のユーザーが作成したカスタムGPTも公開されており、必要に応じて利用することができます。この機能により、アイデアや知識の共有が進み、企業間や個人間での相互活用が期待されます。
c. 外部ツールとAPIの連携(Custom Actions)
- GPTsには「Custom Actions」というAPI連携機能があり、外部データとリアルタイムでやりとりが可能です。これにより、作成したChatGPTが外部サービス(例: カレンダー、メール、健康管理ツール)と連携し、タスク管理やリマインダー機能を持つチャットボット、あるいはデータ収集・分析を行うサポートツールとして利用することができます。
- 日常業務の効率化だけでなく、ライフスタイルの管理やヘルスケアに役立つツールの構築も簡単に行えるため、業務と生活の両方に役立つ高度なアプリケーションが可能です。
3. 活用例と利点
GPTsは業務支援から個人利用まで幅広く活用でき、具体的には以下のような場面での使用が想定されます。
- 教育分野: 学生向けの学習アシスタントとして、特定の教科やテーマに特化したチャットボットを作成し、理解を深めるサポートができます。
- カスタマーサポート: 製品やサービスのFAQに特化した自動応答チャットボットを構築することで、顧客対応を効率化し、顧客満足度の向上につなげることが可能です。
- ビジネスとマーケティング: セールスやプロモーションに合わせた特別なChatGPTを作成し、リード獲得やエンゲージメント向上の支援ツールとして活用できます。さらに、API連携により、顧客情報の確認や商品の提案なども自動化が可能です。
- 個人利用: 日常生活において健康管理ツールやタスク管理ツールとして使用するなど、ライフスタイルや趣味に合わせたパーソナルアシスタントを構築できます。
GPTsは、業務や日常生活の幅広い分野において、カスタマイズ可能なChatGPTを提供することで、個人と企業の両方に大きな利便性をもたらします。また、プログラミング不要のノーコード環境であるため、多様なニーズに迅速に応えられるのが大きなメリットです。